常時10人以上の労働者を使用する事業場は、就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出る義務があります(労働基準法89条)。
作成や変更のときは、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)の意見を聴き、その意見書を添えて届け出たうえで、従業員に周知します(労働基準法90条・106条)。これらを怠ると、30万円以下の罰金の対象になります(労働基準法120条)。
就業規則に必ず記載する事項は、始業・終業の時刻や休日・休暇、賃金、退職(解雇の事由を含む)に関することです。
この記事では、就業規則の作成義務と罰則、作成から届出・周知までの5つのステップ、記載事項、変更の手続きを解説します。

生島社労士事務所代表
生島 亮
いくしま りょう
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就業規則とは、使用者(会社)が、労働時間や賃金などの労働条件と、職場で守るルール(服務規律)を定めた規則です。労働契約が従業員ごとの条件を決めるのに対し、就業規則は、事業場の全員に共通して適用される基準になります。内容が合理的で、従業員に周知されていれば、就業規則で定めた労働条件は、従業員一人ひとりの労働契約の内容になります(労働契約法7条)。
就業規則の作成義務は、正社員・パート・アルバイトなどを含め、常時10人以上の労働者を使用する事業場に生じます(労働基準法89条)。人数は会社全体ではなく事業場ごとに数え、週の労働時間が短いパートでも、ふだんの状態で雇っていれば人数に含めます。
| 事業場で雇っている人 | 作成義務 |
|---|---|
| 正社員7人とパート3人 | あり(10人) |
| 正社員8人とアルバイト1人 | なし(9人) |
| 正社員5人と、週20時間勤務のパート5人 | あり(短時間のパートも数える) |
| 本社8人と、独立した支店7人 | 原則として、本社・支店のどちらもなし(事業場ごとに数える) |
常時10人以上になったら、遅滞なく就業規則を作成し、届け出ます(労働基準法施行規則49条)。常時10人未満の事業場には、作成・届出の義務はありません。ただし、任意で作成することもでき、作成した場合は従業員に周知する必要があります。
役員や派遣社員を人数に含めるかどうかや、10人未満の事業場が就業規則を作るメリットは、次の記事で説明しています。
従業員10人未満でも就業規則は必要?作成義務の有無と人数の数え方を社労士が解説
常時10人以上の事業場の使用者には、就業規則について、作成・意見聴取・届出・周知の4つの義務があります。手続きの順に並べると、次のとおりです。
| 義務 | すること | 根拠 |
|---|---|---|
| 1. 作成 | 必ず記載する事項を定めて、就業規則を作る | 労働基準法89条 |
| 2. 意見聴取 | 過半数組合(ない場合は過半数代表者)の意見を聴く | 労働基準法90条1項 |
| 3. 届出 | 意見書を添えて、所轄の労働基準監督署長に届け出る | 労働基準法89条・90条2項 |
| 4. 周知 | 従業員がいつでも見られるようにする | 労働基準法106条 |
作成・届出(労働基準法89条)、意見聴取(90条1項)、周知(106条)の義務に違反すると、30万円以下の罰金の対象になります(労働基準法120条1号)。違反したのが、事業主のために行動した管理職などの従業者である場合は、事業主(法人であれば会社)も罰金の対象になります。ただし、事業主が違反を防ぐために必要な措置をしていた場合は除かれます(労働基準法121条)。
なお、「就業規則の罰則」という言葉は、従業員が就業規則に違反したときの懲戒処分の意味で使われることもあります。懲戒処分を行うには、懲戒の種類と程度を就業規則に定めておく必要があります(「就業規則に書くこと(記載事項)」の章の、制度を設けるなら書く事項)。
就業規則は、次の5つのステップで作ります。
- 自社の働き方と職場のルールを整理する
- モデル就業規則を参考に原案を作る
- 過半数代表者などの意見を聴く
- 労働基準監督署に届け出る
- 従業員に周知して運用を始める
ステップ3と4(意見聴取と届出)は、常時10人以上の事業場の義務です。ステップ5の周知は、10人未満の事業場でも、就業規則を作成した場合は必要です。
まず、今の働き方と、すでに決まっている職場のルールを書き出します。確かめることの例は、次のとおりです。
| 確かめること | 例 |
|---|---|
| 労働時間・休憩・休日 | 始業・終業の時刻、シフトの有無、休憩の取り方、休日の曜日と年間休日数 |
| 残業・休日出勤 | 残業の命じ方、36協定の有無、割増賃金の計算のしかた |
| 賃金 | 基本給と手当の種類、締め日と支払日、昇給・賞与の有無 |
| 休暇 | 年次有給休暇の付与と取り方、慶弔休暇などの特別休暇を設けるか、有給にするか |
| 退職・解雇・定年 | 退職を申し出る時期、定年の年齢、退職金の有無 |
| 服務規律・懲戒・休職 | 守ってほしいルール、懲戒の種類、休職制度を設けるか |
| 雇用形態 | 正社員・パート・契約社員などで、どの条件が違うか |
あわせて、労働条件通知書(雇用契約書)、36協定、賃金台帳など、今ある書類も手元にそろえます。書き出した実態が法令に合っていない場合(たとえば、残業代の計算が違う、年次有給休暇を与えていないなど)は、就業規則に書く前に、運用から直します。
書き出した内容をもとに、厚生労働省の「モデル就業規則」などを参考にして、原案を作ります。必ず書く事項(絶対的必要記載事項)をもれなく入れ、制度を設けるものはその内容も書きます(記載事項は「就業規則に書くこと(記載事項)」の章で説明します)。
就業規則は、1つにまとめなくてもかまいません。パート・アルバイト用の就業規則を別に作ることもできます。その場合は、正社員用の就業規則に適用の範囲を定め、どの従業員にもいずれかの就業規則が適用されるようにします。
モデル就業規則(令和7年12月版。2026年10月時点の最新版)は、総則、採用・異動、服務規律、労働時間・休憩・休日、休暇、賃金、定年・退職・解雇、退職金、無期労働契約への転換、安全衛生・災害補償、職業訓練、表彰・制裁、公益通報者保護、副業・兼業の14章と、施行日を定める附則でできています。自社にない制度の章や条文は、そのまま入れません。
賃金や退職金、育児・介護休業の規定は、賃金規程などの別の規程に分けることも多くあります。分けた規程も、就業規則の一部です。モデル就業規則は条文ごとに解説が付いていて、Word形式でもダウンロードできます。質問に答えながら就業規則の案を作れる「就業規則作成支援ツール」(厚生労働省のスタートアップ労働条件)もあります。
モデル就業規則のうち、自社に合わせて直すことが多いのは、次のような規定です。
| 規定 | 確かめること |
|---|---|
| 適用範囲 | パート・契約社員にも適用するか、別の就業規則を作るか |
| 労働時間・休日 | 変形労働時間制やシフト制など、実際の働き方に合っているか |
| 賃金・手当 | 手当の種類と支給の条件、締め日と支払日が実態と同じか |
| 休職 | 対象になる人、休職できる期間、休職中の給与の有無 |
| 特別休暇 | 慶弔休暇などを設けるか、有給にするか |
| 退職金 | 制度を設けるか(設けないなら規定を入れない) |
| 副業・兼業 | 届出などの手続きと、本業に支障がある場合などに制限する条件 |
| 懲戒 | 自社で起こりうる行為が、懲戒の事由に入っているか |
モデル就業規則やひな形をそのまま使うのは避けてください。たとえば、休職中も給与を支払う、慶弔休暇を有給にする、退職金を支払うといった規定は、一度定めてしまうと、会社にそのつもりがなくても支払う義務が生じることがあります。AIで作った原案も同じで、古い法律のままの内容や、実際にはない決まりが入っていることがあります。
原案ができたら、労働者の過半数で組織する労働組合があればその組合、ない場合は労働者の過半数を代表する者(過半数代表者)に原案を示して、意見を聴きます(労働基準法90条1項)。
過半数代表者は、管理監督者ではない人の中から、就業規則への意見を聴く代表を選ぶことを明らかにしたうえで、投票や挙手などの方法で選びます。会社の意向で選ばれた人は、過半数代表者になれません(労働基準法施行規則6条の2)。
法律が求めているのは意見を聴くことで、同意を得ることではありません。反対の意見が書かれていても、届け出ることはできます。意見書は過半数組合や過半数代表者が書き、会社はそれを受け取って届出に添えます。過半数代表者の意見書には、代表者の氏名を記載する必要があります(労働基準法施行規則49条2項)。
パート・アルバイトや契約社員などに適用する就業規則を作成・変更するときは、その事業所で雇う短時間労働者(有期雇用労働者)の過半数を代表する人の意見も聴くように努めます(パートタイム・有期雇用労働法7条)。
常時10人未満の事業場には意見聴取の義務はありませんが、内容を従業員に説明して意見を聴いておくと、運用でのトラブルを防ぎやすくなります。
常時10人以上の事業場では、就業規則を作成・変更したとき、その都度、遅滞なく、事業場を管轄する労働基準監督署長に届け出ます(労働基準法89条、同施行規則49条)。届出を後回しにして、数年分の変更をあとからまとめて出しても、届出の義務を果たしたことにはなりません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出す書類 | 就業規則(変更)届 過半数組合または過半数代表者の意見書 就業規則の本体(変更のときは、変更した箇所が分かる新旧対照表などでもよい) |
| 提出先 | 事業場を管轄する労働基準監督署 |
| 提出の方法 | 窓口・郵送・電子申請 |
| 部数 | 提出用1部。控えが必要な場合は、控え(写しでよい)をあわせて用意する 郵送で控えの返送を受けたいときは、切手を貼った返信用封筒も同封する |
| 期限 | 作成・変更のたびに、遅滞なく |
本社・支店など事業場が複数あるときは、原則として事業場ごとに、それぞれを管轄する労働基準監督署に届け出ます。本社と他の事業場の就業規則が同じ内容であるなど、一定の要件を満たせば、本社でまとめて届け出ること(本社一括届出)もできます(参考:東京労働局「就業規則の一括届出について」)。
届出は、労働基準監督署に内容を認めてもらう手続きではなく、届け出たからといって就業規則の効力が強まるわけでもありません。ただし、常時10人以上の事業場が届出を怠ると、罰則の対象になります。届出書の書き方や、届出の代行については、次のページで説明しています。
就業規則は、次のいずれかの方法で、従業員がいつでも見られるようにします(労働基準法106条、同施行規則52条の2)。
- 作業場の見やすい場所に掲示する、または備え付ける
- 書面を従業員に交付する
- 電子データにして、従業員がいつでも見られるパソコンなどを各作業場に置く
たとえば、就業規則を社長の机にしまったままで、従業員が見たいときに見られない状態は、周知しているとはいえません。
就業規則を労働基準監督署に届け出ただけでは、労働契約上の効力は生じません。就業規則で定めた労働条件が労働契約の内容になるには、従業員への周知と、内容の合理性が必要です(労働契約法7条)。附則に施行日を定め、施行日までに周知を済ませておきます。法改正があったときなどは、見直しも必要です(「就業規則を変更するときの手続き」の章で説明します)。
就業規則は使用者(会社)が作るもので、自社で作ることも法律上はできます。ただし、自社だけで作るのはおすすめしません。実態に合わない規定がそのまま会社の義務になることがあり、懲戒・休職・解雇など争いになりやすい規定は、書き方しだいで結果が変わることがあるためです。
自社で原案を作る場合も、少なくとも法令に合っているかを社労士に確認してもらうことをおすすめします。社労士に依頼すべきかどうかや、依頼する場合の費用の相場は、次の記事で説明しています。
就業規則の作成は社労士に依頼すべき?費用相場とメリットを解説
就業規則に書く事項は、必ず書く事項(絶対的必要記載事項)、制度を設けるなら書く事項(相対的必要記載事項)、会社が自由に書ける事項(任意的記載事項)の3つに分かれます(労働基準法89条)。必ず書くのは、「労働時間・休日・休暇」「賃金」「退職」の3つのまとまりです。
| まとまり | 主な事項 |
|---|---|
| 労働時間・休日・休暇 | 始業・終業の時刻 休憩時間 休日 休暇 交替制の場合の交替のしかた(就業時転換) |
| 賃金 | 賃金の決定・計算・支払いの方法 賃金の締切日と支払日 昇給 |
| 退職 | 退職に関すること(解雇の事由を含む) |
「休暇」には、年次有給休暇のほか、育児休業・介護休業、子の看護等休暇、介護休暇も含まれます。慶弔休暇などの特別休暇を設ける場合も、その内容を書きます。
| 事項 | 書く内容の例 |
|---|---|
| 退職手当(退職金) | 対象になる従業員の範囲 金額の決め方・計算と支払いの方法 支払いの時期 |
| 臨時の賃金・最低賃金額 | 賞与など |
| 従業員の負担 | 食費・作業用品など |
| 安全・衛生 | 健康診断など |
| 職業訓練 | 教育訓練など |
| 災害補償・業務外の傷病扶助 | 業務上のけがや病気の補償など |
| 表彰・制裁 | 表彰と懲戒の種類と程度 |
| 事業場の全員に適用するルール | 休職・服務規律・人事異動など |
懲戒処分(けん責・減給・出勤停止・懲戒解雇など)を行う場合は、懲戒の種類と程度に加え、どのような行為が対象になるか(懲戒の事由)もあわせて定めて、従業員に周知しておきます。減給の制裁には上限があります(労働基準法91条)。
休職(病気やけがで長く働けない従業員を、退職させずに休ませる制度)を設ける場合も、休職の事由と期間、期間が満了したときの扱いを書きます(参考:厚生労働省「中小企業のための就業規則講座」)。
法律で記載が求められていない事項でも、法令や労働協約に反しない範囲で、会社が自由に定められます。たとえば、就業規則の目的や会社の基本方針、用語の定義、就業規則を改定するときの社内の手続きなどです。
試用期間を設ける場合は、期間の長さ、延長することがあるかどうか、本採用しない場合の扱いを定めておきます。試用期間中や期間の終わりに本採用しないことは、解雇に当たります(参考:厚生労働省「中小企業のための就業規則講座」)。本採用の拒否は、試用期間を設けた趣旨・目的に照らして、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当と認められる場合に限られる(三菱樹脂事件〔最高裁 昭和48年12月12日判決〕)ため、どのような場合に本採用しないかを示しておくことが大切です。
就業規則に書く内容は、法令や労働協約(労働組合と会社が結ぶ取り決め)に反してはならず、労働契約との関係にもルールがあります。それぞれの関係は次のとおりです。
| ルール | 就業規則との関係 |
|---|---|
| 法令(労働基準法など) | 就業規則は、法令に反してはならない(労働基準法92条) |
| 労働協約 | 就業規則は、その事業場に適用される労働協約に反してはならない(労働基準法92条) |
| 労働契約 | 就業規則の基準を下回る部分は無効になり、就業規則の基準による(労働契約法12条) 就業規則より有利な条件を個別に合意していれば、その合意による(労働契約法7条ただし書) |
賃金規程・退職金規程・育児・介護休業規程などを、就業規則の一部として別の冊子にした場合、その規程も就業規則に含まれます。作成・変更したときは、就業規則の本体と同じく届け出ます(参考:石川労働局「就業規則作成・届出に関するFAQ」)。
一方、労使協定は就業規則とは別の取り決めです。賃金からの控除や、年次有給休暇の計画的付与についての協定のように、届出が義務でない労使協定は、就業規則の一部として届け出る必要はありません。
労働条件通知書は、従業員を雇うときに、一人ひとりの賃金や労働時間などの労働条件を示す書面です(労働基準法15条)。本人が希望すれば、メールなどで渡すこともできます(労働基準法施行規則5条)。労働条件の明示は、就業規則の作成義務とは関係なく、1人目を雇うときから必要です。
労働条件通知書と雇用契約書の違いは?兼用方法から書類不備のリスクまで解説
就業規則を作成すると、作成義務の有無にかかわらず、次のようなメリットがあります。
- 労働時間や賃金などの条件と職場のルールがはっきりし、従業員との認識のずれやトラブルを防ぎやすくなる
- 懲戒の種類・程度と事由を定めて周知しておけば、処分の根拠を示せる。休職や定年などのルールも決めておける
- 助成金によっては、就業規則に定めた制度が要件になるため、申請に備えられる(要件は助成金ごとに確認が必要)
- 従業員が自分の労働条件をいつでも確かめられ、安心して働きやすくなる
一方で、就業規則に書いたことは会社も守る必要があります。会社が実際に続けられる内容で作ることが大切です。
常時10人以上の事業場で就業規則を変更するときは、作成するときと同じく、過半数組合(ない場合は過半数代表者)の意見を聴き、意見書を添えて遅滞なく届け出ます(労働基準法89条・90条)。変更後の就業規則は、事業場の人数にかかわらず従業員に周知します(106条)。
見直しが必要になるのは、たとえば、育児・介護休業法などの法改正があったとき、新しい制度を設けたり廃止したりするとき、働き方や従業員の構成が変わったときです。
変更が一部だけのときは、就業規則の全文ではなく、変更した箇所と内容が分かる新旧対照表などを添えて届け出ることもできます(石川労働局FAQ)。変更後の規定をいつから適用するかは、附則に施行日として書いておきます。
就業規則を変えて、従業員の労働条件を不利にすること(不利益変更)は、原則として従業員との合意が必要です(労働契約法9条)。
合意がなくても、変更後の就業規則を周知し、変更が合理的といえる場合は、変更後の就業規則によります(労働契約法10条)。合理的かどうかは、従業員が受ける不利益の程度、変更の必要性、変更後の内容の相当性、労働組合などとの交渉の状況などから判断されます。
たとえば、年間休日を減らす、手当をなくすといった変更は、不利益変更に当たります。変更の理由を従業員に説明し、段階的に変える経過措置を設けるなど、慎重に進めましょう。
ここでは、就業規則の作成について、よくいただく質問にお答えします。
ありません。作成・届出の義務があるのは、常時10人以上の事業場です。10人未満でも任意で作成することはできますが、作成した場合は従業員に周知する必要があります。
常時10人以上の労働者を使用するようになったら、遅滞なく作成して届け出ます(労働基準法施行規則49条)。「10人になってから何日以内」という一律の日数は定められていないため、10人に近づいた段階で準備を始めておくと安心です。
法律上は、会社が自社で作成することもできます。厚生労働省のモデル就業規則や就業規則作成支援ツールも無料で使えます。ただし、ひな形をそのまま使うと、実態に合わない規定が会社の義務になることがあるため、自社だけで作るのはおすすめしません。少なくとも、法令に合っているかを社労士に確認してもらうと安心です。
届け出ていないことだけで、就業規則が無効になるわけではありません。就業規則の労働条件が労働契約の内容になるために必要なのは、届出ではなく、従業員への周知と内容の合理性です(届出がなくても従業員に対する効力は否定されないとした裁判例に、コクヨ事件〔大阪高裁 昭和41年1月20日判決〕があります。参考:厚生労働省「中小企業のための就業規則講座」)。ただし、常時10人以上の事業場には届出の義務があり、怠ると30万円以下の罰金の対象になります。
法律が求めているのは、過半数組合または過半数代表者の意見を聴くことで、同意ではありません。ただし、従業員に不利な変更は、原則として合意が必要で、合意がない場合は変更の合理性が求められます(労働契約法9条・10条)。
- 常時10人以上の事業場は、就業規則の作成・意見聴取・届出・周知の4つが義務。違反は30万円以下の罰金の対象
- 作り方は、働き方の整理、原案づくり、意見聴取、届出、周知の5ステップ
- 必ず書くのは、労働時間・休日・休暇、賃金、退職(解雇の事由を含む)の3つのまとまり
- モデル就業規則やひな形はそのまま使わず、自社の実態に合わせて作る
- 労働契約の内容になるには、周知と内容の合理性が必要。届け出ただけでは効力は生じない
- 常時10人以上の事業場は、変更したときも、そのたびに意見を聴いて届け出る。変更後は周知する
自社の働き方に合った就業規則にしたい場合は、早めに社労士に相談することをおすすめします。
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